こんにちは。
今日は別の切り口から、水耕栽培の可能性を考察・検証してみたいと思います。
本日のテーマは「なぜ丸くならないレタスが売れるのか?」
どういうことかと言うと、皆さんレタスってどんなものをイメージされているでしょうか?
多くの方はこのようなイメージじゃないでしょうか?
葉がしっかり内側に丸くくるまって綺麗な形ですよね。
実はレタスというのは色々な種類があり、丸くならない種類もあります。
その一つがロメインレタス。
今日はこの1月末から育てていたロメインレタスが大きくなったので収穫しました。
全くレタスに見えないレタス、葉が花のように広がってます。
ロメインレタスについての説明は旬の食材百科さんが詳しく書いてくれています。
ロメインレタスとはコスレタスとも呼ばれ、一般的なレタスと同じチシャ属の仲間です
が、その中でも、葉が巻かず立った状態で成長する「立ちチシャ」の一種です。”ロメイン”というのは”ローマの”という意味です。ローマ時代によく食べられたと
か、その時代から食べられているからとか諸説あるようですが、とにかく「ローマの」
レタスと言う風に思っておけば間違いないでしょう。また、もともとはエーゲ海のコス
島が原産とされ、その地で栽培されていたのでコスレタスとも呼ばれています。株は縦に長く、半結球です。外見は白菜にも近く、白菜とレタスを足して割ったよう
な野菜です。葉は比較的濃いグリーンでシャキシャキとしており、炒め物などにも適し
ています。『参照:旬の食材百科、ロメインレタス』
去年の春から会社でずっとデモ機動かして葉物は色んな野菜を育ててきましたが、ロメインレタスは育つのも早いし世話も簡単です。
ただ白菜に似ているはずが、私が育てたロメインはあんまり似てないのはなぜなのか……。
実は水耕栽培の説明を始めて聞くお客様の質問は大体5つくらいに大別されます。
その中でよく聞かれる質問の一つが、売れる野菜とは何ですか?というものです。
野菜ってスーパーで売っている葉物は、どんなに高くても300円くらい、安いと100円くらいですよね。
そう言われると、売れる野菜ってなんだ?と私も確かに思って一時期調べてたんですが、結論を申し上げますと……
単品で高値狙うのもありだけど、やり方はいっぱいありますよね。というものです。
野菜って沢山あるけどやっぱり水耕栽培で作る野菜は限られるし(根菜は基本的に難しい)、野菜自体売価は必ずしも高くない。
だから売上を少しでも取ろうと思ったら、単純に売価が高い野菜を探すのもありだし、水耕栽培ならではの付加価値をつけられる野菜を育てるものありです。
そう考えた時に、社長におすすめされたのが「ロメインレタス」。
レタスは普通結球で、これは土耕栽培でよく作られています。
でも水耕栽培だと結球のレタスは作れないんですね。
スーパーで売っている丸いレタスはできない訳です。
しかし水耕栽培で作られている野菜の大部分はレタスというのも事実。
どういうことかと言うと、コンビニのサンドイッチのレタスは水耕栽培で作られています。
大規模工場を持っていて、毎日摘みたてのレタスを使っています。
最初から具材に使う予定なので、丸くなくても大丈夫なのです。
で、ここで着目されつつあるのがロメインレタスです。
ロメインレタスの何が良いかと言うと、前述した通りサラダは勿論、レタスなのに炒め物にしてもくたっとしないし、おひたしにもできる、汎用性が高い野菜なのです。
しゃきっとした食感ですが水耕栽培ではふわっとした葉になるので、そこで差別化を図ることもできるかもしれません。
この前読んだ農業ビジネスにもおすすめされていました。
『参照:農業ビジネス ベジ(veggie) vol.28 (売れる野菜 儲かる農業 IoTにも強くなる)』
つまりまとめるとこうなります。
①レタスはそもそも水耕栽培向き。天候に関わらず、安定供給ができ、病害虫も防げるため歩留まりも高い。
②水耕栽培だとレタスはふわっとなりがちだが、ロメインレタスは食感がしっかりしているので、あえてふわっとさせて差別化を図ることもできる?
③ロメインレタスは使い道が多様で、市場のニーズも高くなりつつある。消費者人気が高くなるのも時間の問題?
常々思うのは、いかに付加価値をつけることができるか。
「水耕栽培で育てた」「新鮮」「無農薬」はまさに水耕栽培の付加価値なので、単純に高値の野菜を作るのではなく、そこに付加価値を加えて、高価格でも安定して売れる野菜にしていけたらというのが、私の理想形なのです。